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黒龍

01
Jun
2018
黒龍

分析室へようこそ④「自動滴定装置」

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日本酒の味の指標となる成分に「酸度」と「アミノ酸度」があります。「酸度」は、値が高ければより芳醇に、低ければ淡麗な味わいに近づき、「アミノ酸度」は、高ければ旨みとコクが出て、低ければすっきりとした味わいになります。この「酸度」と「アミノ酸度」は、酸性であるお酒にアルカリ性である水酸化ナトリウムを入れて中性にする「中和滴定」という方法を利用して測定することが出来ます。

弊社ではひと昔前まで、手動で水酸化ナトリウムを加え、中和点の特定には、酸性、中性、アルカリ性によって変色する試薬(または薬品)を使い肉眼で判断するなど、中和滴定に伴う作業を全て手動で行っていました。現在は、「酸性」「アルカリ性」を測定する「pHメーター」、水酸化ナトリウムを自動排出する「オートビュレット」を組み合わせ、滴定をオートメーション化した「自動滴定装置」を使用しています。

酒造りは、手間ひまをかけ丁寧に仕事をすることが大切ですが、分析に求められるのは、素早く正確なデータを出すことです。今回ご紹介した「自動滴定装置」も、より良い酒造りに繋がる誤差のないデータの提供を可能にしています。

黒龍 - 2018.06.01
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